時事

スリランカ破産で紅茶の値段は上がる?飲めなくなる可能性は?

2022年7月5日、スリランカのウィクラマシンハ首相が国の「破産」を宣言しました。

スリランカといえば紅茶の名産地で「セイロンティー」は世界で愛飲されています。

このスリランカの破産によって紅茶の価格は上がり、高級品となってしまうのかや、今後、スリランカ産の紅茶が飲めなくる可能性があるのかどうかについてまとめました。

スリランカが破産宣言!

スリランカの経済事情は悪化の状況が続いており、2022年7月5日に、ウィクラマシンハ首相は議会演説でスリランカの「破産」を宣言しました。

スリランカ経済の低迷は、パンデミックにより観光客が減少し、観光業が壊滅したことが大きな原因の1つと言われています。

それに加え、2022年2月からのウクライナ紛争により食料や燃料の輸入が困難となり、危機に拍車をかけてしまったようです。

  • ガソリン → スタンドには常に大行列
  • 食料品 → 1日3食食べられない国民が増加

5月のデフォルト以降は政府による借り入れが難しくなり、国内の経済事情が悪化し、極めて厳しい状況にあるようです。

デフォルト

直面した義務を放棄すること

ウィクラマシンハ首相によるとスリランカのインフレ率は、

現在は年間50%程度ですが、年末までに60%になる見通し。

インフレ率

去年に比べてどれくらい物価が上昇したか

危機的状況は来年も続く見通しで、混乱の長期化は必至のようです。

スリランカ破産で紅茶の値段は上がる?

スリランカが経済危機に陥り輸入に必要な外貨が不足していることから、イランから輸入している石油の代金を自国特産の紅茶との物々交換で支払っています。

2021年12月には、イラン産の石油輸入代金2億5,100万ドル(約285億7,671万円)の支払いに対し、毎月500万ドル(約5億6,928万円)相当の国産紅茶を納品することで合意しています。

スリランカの紅茶の輸出先の上位5カ国は

1位 トルコ 9580t
2位 イラク 7210t
3位 
ロシア 6750t
4位 
アラブ首長国連邦 4240t
5位 
イラン 2690t

これらの国々への輸出は現在も支障なく行われているようです。

日本は2022年3月の輸入分より現地での製造原価が大幅に値上がりしたことから、紅茶の価格が20%~25%程上がっています。

製造原価が値上がりした理由

  • コロナウイルスの影響と洪水の被害により茶葉の収穫量が減った
  • スリランカ政府は労働賃金、燃料、電気料金の値上げを決定し、生産にかかる費用が増大した
  • スリランカ中央銀行の取り扱う米ドルが不足し、輸入規制が発生し、輸入関税が上げられた
  • 輸出にかかる費用が、時期により3倍~5倍にまでに跳ね上がった

2022年3月より値上げされてきた紅茶ですが、スリランカではインフレ率が上がっていることなどから紅茶を生産することが難しくなってくる可能性もあるかもしれません。

外貨の不足や生産量の減少などから、紅茶の値上げに繋がってくる可能性はありそうですね。

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スリランカ産の紅茶が飲めなくなる可能性は?

日本紅茶協会によると、スリランカは紅茶の輸出継続の声明を発表しています。

2021年、日本の紅茶輸入量の40%がスリランカ紅茶(セイロンティー)となるそうです。

「午後の紅茶」を販売するキリンビバレッジは7月7日に

「調達について影響はないが継続して注視していく」

と回答していることから、すぐにスリランカ産の紅茶が飲めなくなるということはなさそうですね。

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ネット上の声

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まとめ

2022年7月5日、スリランカのウィクラマシンハ首相が国の「破産」を宣言しました。

紅茶の名産地で世界中から愛されている「セイロンティー」。

スリランカの破産によって紅茶の価格は上がる可能性は否めませんが、今後、スリランカ産の紅茶が飲めなくる可能性はなさそうです。

これからも美味しい紅茶を頂いて、スリランカの何らかの支援に繋がってくれることを祈りたいと思います。

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