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【非友好国指定】日本がロシアに抗議した理由はなぜ?どんな影響がある?

2022年3月7日、ロシア政府は日本を「非友好的な国や地域」に指定しました。

それに対し、松野博一官房長官はロシアが日本を「非友好国」に指定したことについて「遺憾である」として抗議したことを明らかにしました。

日本政府はなぜロシアに対し抗議したのでしょうか。

ネット上からは抗議するのはなぜ?

「具体的効果がわからない」
「仲良くしようということ?」

などという声があがりました。

それではなぜ日本はロシアに対し「非友好国指定」されたことを抗議したのかまとめました。

ロシアが日本を非友好国に指定!

画像元:https://blogos.com/

 

2022年3月7日、ロシア政府は日本、アメリカ、イギリス、EU全加盟国など48の国と地域を「非友好的な国や地域」に指定しました。

非友好国の内容とは

非友好国の債権者に、自国通貨ルーブルでの債務返済を受け入れること

対象となる金額は、月1000万ルーブル(約830万円)相当以上の債務。

つまり、

『非友好国』に対し、ロシア政府やロシア企業が背負っている債務(借金)を、1カ月あたりおよそ800万円以上ならドルなどの外貨ではなく、ルーブルで支払えるようにしたということですね。

ロシアは国際銀行間通信協会(SWIFT)から金融機関を排除されるという最も厳しい経済制裁をうけたため、国外銀行との取引が困難になり、ロシア国内の企業も貿易決済が難しくなっています。

ルーブルで支払うことで、債務不履行を回避する狙いがあります。

債務不履行とは、

契約によって約束した義務を果たさないこと。
例えば、お金を返す約束をしていたのに、約束通りの返済をしなければ債務不履行となります。

 

非友好国の企業が取引する際は、今後、ロシア政府の許可などが必要

リストに含まれた国家の企業、国民とのすべての取り引きと投資は政府の承認を得る必要があるということ。

【非友好国指定】日本がロシアに抗議した理由はなぜ?どんな影響がある?

画像元:日テレNEWS

非友好国に指定された日本がロシアに抗議した理由はなぜなんでしょうか。

「非友好国リスト」に追加されると、非友好国の債権者に、自国通貨ルーブルでの債務返済を受け入れることという内容があります。

国際社会からの経済制裁により、ルーブルは大幅な値下がりを続けています。

ウクライナ侵攻が始まる前:1ドル=75ルーブル前後
2022年3月7日:1ドル=150ルーブル

およそ50%の落ち込みで大暴落しています。

つまり、債務(借金)を価値の下がったルーブルで支払われるということになり、債権者側にはなんのメリットもなく、ロシア側は得をする一方的な措置。

ロシア側のなんとも勝手な取り決めですね。

ルーブルで債務返済を受け入れることで、日本に不利益が及ぶ可能性があります。

松野博一官房長官はこのようにコメントしています。

「ロシアが日本を非友好国とし、日本の国民や企業に不利益が及ぶ可能性のある措置を公表したことは遺憾であり、抗議をしました」

 

非友好国はこの措置に従う義務はあるのでしょうか。

国際弁護士の八代英輝さんによると、国際的な取引には必ず通貨の取り決めがあり契約の規定が優先されるので拒否することが出来るそうです。

また、今回の大統領令ではルーブルで債務を支払うことが可能になるという記述があり、任意規定だという意味合いになるようです。

国際法定で任意規定というのは当事者の意思で決めることが出来るということは片方が応じなければ拒否することが出来るようです。

しかし、国と国との取引ではなく、ロシアの企業と商取引をしている企業との間には決済に影響が出てきてもいるようです。

今後、どのように影響が広がっていくのか心配ではありますね。

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ネット上での厳しい声

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まとめ

2022年3月7日、ロシア政府は日本を「非友好的な国や地域」に指定したことにより、日本政府は「遺憾である」として抗議したことを明らかにしました。

日本政府はなぜロシアに対し抗議した理由として、日本の国民や企業に不利益が及ぶ可能性のある措置を公表したからと説明しています。

国際社会のルールを無視し、暴走を続けるロシアはこれからどうなっていくのでしょう。

世界からの孤立が加速していくのでしょうか。

【非友好国指定】日本がロシアに抗議した理由はなぜ?どんな影響がある?2022年3月7日、ロシア政府は日本を「非友好的な国や地域」に指定しました。 それに対し、松野博一官房長官はロシアが日本を「非友好...
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